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水曜日, 2025-07-30
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シンガポールの個人住宅価格、ゼロ成長の可能性…底値買いのチャンスか、価値の罠か?

最近、シンガポールの不動産市場から重要なシグナルが伝わってきた——DBS銀行は2025年のプライベート住宅価格の成長予測を従来の1%~2%から0%~1%に下方修正し、つまり「ゼロ成長」が最も保守的な見通しとなった。さらに悲観的なシナリオでは、価格は最大3%の調整が起こる可能性もある。

このトレンドは、住宅購入を検討している人にとってはチャンスなのか、それとも冷静になるべき警告なのか?今日は複数の角度から、この不動産市場の警鐘の背景を分析する。

世界の不確実性が不動産市場に波及

DBS銀行は、世界経済の減速、特に米中貿易摩擦の継続が企業の投資や雇用の意欲を弱めていると指摘。貿易と多国籍企業に大きく依存するシンガポールでは、マクロ経済の低迷が不動産市場に直接影響し、購入者の慎重姿勢が強まっている。

報告書では特に、シンガポール経済がリセッションに陥った場合、プライベート住宅価格が最大3%下落する可能性があると警告。下落幅は急激ではないものの、「早めに購入を」と考えていた買い手には十分に躊躇させる要因となる。

住宅価格の上昇ペース鈍化、市場熱冷め

シンガポール市區重建局(URA)が発表したプライベート住宅価格指数(PPI)によると、2025年第1四半期の価格上昇率は前四半期比0.6%にとどまり、前期の2.3%から明らかに減速した。

一方、新規物件への市場の反応も冷ややかだ。例えば4月に発売された2つの人気プロジェクトでは、初週末の販売率は38%にとどまり、以前の60%~70%の「争奪戦」とは大きく異なる状況となっている。

住宅購入負担が増加、「手頃さ」が歴史的限界に

報告書では、特に「本当に住宅が必要な買い手」に向けて、重要な指標を警戒するよう呼びかけている。2020年から2024年の間にシンガポールのプライベート住宅価格は33%~40%上昇したが、同期間の世帯中間所得の伸びは約20%にとどまった。

その結果、住宅購入の手頃さは悪化の一途をたどっている。データによると、住宅の平均価格と世帯中間所得の比率は14.6倍に達すると予想され、過去15年の平均13.6倍を上回る。この差は、一般家庭の住宅購入負担が過去最高水準に近づいていることを意味する。

買い時か、それとも待つべきか?

「上がらない」市場を前に、多くの人が悩んでいる:今こそ買い時なのか?

私たちの見解はこうだ——感情に流されず、自身のニーズに基づいて判断すべき。

家族の安定、子供の教育、長期的な居住など、中長期的なライフプランを考えるのであれば、現在の「価格が急騰していない」タイミングは、理性的な物件選びに適している。

しかし、投資、特に短期売買を目的とする場合、賃料収益が圧迫される可能性を考慮し、慎重な判断が必要だ。

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