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月曜日, 2025-06-16
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『アナと雪の女王』から古城探訪へ:吉林省とハンガリー、カスタムツアーで「双方向交流」を加速

次の雪の季節が訪れる頃には、中国吉林省からの旅行者がリストの故郷にある音楽をテーマにしたホテルに宿泊し、ハンガリーの家族連れがチャガン湖の冬の漁を体験しながら炭火こたつのある民宿で暖を取る——そんな光景が現実になるかもしれません。

この夢のようなシーンは、4月7日にブダペストで行われた協定締結によって実現の一歩を踏み出しました。吉林省観光協会とハンガリー旅行業協会は同日、《観光戦略協力協定》に正式調印し、観光資源の共有、市場プロモーション、文化交流などの分野で深い協力を進めていくことを発表しました。

ハンガリーは新中国と最も早く国交を樹立した国の一つであり、2015年にはヨーロッパで初めて「一帯一路」構想に参加した国でもあります。これを契機に、両国間の友好関係はさらに発展し、政治・経済・民間レベルでの交流協力が加速・深化しています。

今回の協定の締結は、吉林省とハンガリーの観光・文化共同構築が新たな段階へと進んだことを示すものです。観光資源の共有、市場開拓、文化交流、観光商品の開発などにおいて全面的な協力を展開し、両地域間の観光発展を後押しすることが期待されます。

両者は今後、観光ルート、観光地情報、宿泊施設、交通機関などの観光資源を共有し、相互訪問を促進する予定です。さらに、吉林省はハンガリー旅行業協会と連携し、両国の旅行者のニーズに応えるカスタム旅行ルートやテーマ型ツアー商品を共同開発していきます。

この協力の背後には的確なビジネス的観点があります。2024年の最初の10か月間で、18.3万人の中国人観光客がハンガリーを訪れました。一方、吉林省のスキーリゾートも、ヨーロッパからの旅行客にとって未開拓の「ブルーオーシャン」となっており、毎年1月に開催される長春浄月潭ワサ国際クロスカントリースキーフェスティバルは、すでにヨーロッパのトップスキーヤーたちが競い合う「黄金大会」として定着しています。

1986年に設立された吉林省観光協会は、吉林省内の旅行会社、ホテル、観光地、観光系大学、市区町村の観光協会など、観光関連の企業・機関・個人によって構成された非営利団体です。会員には、大手観光グループ、伝統的な文旅業界のリーディングカンパニー、成長中のイノベーティブ企業、地域観光団体、観光業に著しい貢献をした個人会員が含まれています。

一方、ハンガリー旅行業協会(MUISZ)は1971年に設立され、ハンガリーで最も代表的な観光業団体の一つです。会員には、資格を有する多数の旅行会社や観光オペレーター、関連機関が名を連ねており、観光政策の策定にも積極的に参画し、政府や国際観光機関とも緊密に連携しています。また、ハンガリーの観光地としての国際的な知名度向上にも貢献しています。 吉林省観光協会の関係者は、「吉林省とハンガリーは、それぞれ独自の観光資源と豊かな歴史文化を有しています。今回の協力により、両地域の観光企業の交流プラットフォームが築かれ、協力分野が広がるとともに、旅行者により多様で魅力的な商品と素晴らしい旅の体験を提供できるようになるでしょう」と語りました。

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