4月21日から23日まで、中国江西省撫州市は東京の鳩山会館にて「遇見江西(江西との出会い)」臨川文化展を開催し、写真やテキスト、現場展示を通じて、観覧者に贛鄱文化の深い魅力を紹介しました。

開会式では撫州市共産党委員会常務委員・宣伝部部長の廖暁勇氏が挨拶し、撫州が中国東部・江西省に位置し、臨川文化の発祥地であり「才子の故郷・文化の国」と称されることを紹介。北宋の詞人・晏殊、改革家・王安石、文学者・曾鞏、宋学者・陸九淵、明代の劇作家・湯顕祖らを輩出し、「臨川四夢」(『牡丹亭』『紫釵記』『南柯記』『邯鄲記』)などの大作を生んだ文化都市であると語りました。

また、禅文化、書院文化、戯曲文化、朱子学、陽明学、医学などが交差し、藕絲糖、灌芯糖、鰻、筍などの名物も魅力的であり、歴史と現代が融合した文化の「魂」として撫州の独特な風情を形成していると述べました。

さらに廖氏は、「撫州の美しさは江西全体の風采の縮図にすぎない」とし、観覧者にぜひ展覧会を通して「江西の風景は格別」と実感してほしいと語りました。日中文化の協働と世界への発信を期待しているとも述べました。

元内閣総理大臣の鳩山由紀夫氏は挨拶で、「臨川文化展の開催で中国がより身近に感じられ、臨川との距離も縮まった」と述べ、「臨川には多くの文化人が誕生し、彼らの中には政治家でもある人もいる。これは日本には見られない現象であり、羨ましく感じる」と語りました。
展覧会で曹洞宗(禅宗の五家の一つ)の展示を見て、数年前に曹山宝積寺を訪れた時の思い出がよみがえり、心温まる気持ちになったとも述べました。多くの日本人が展覧会を訪れ、江西を旅して学ぶことを期待しています。
式典では、曹山宝積寺の聖空法師が鳩山氏に、全国人民代表大会代表・中国茶禅協会理事長・同寺住職の養立法師による手書き詩集『茶禅一味・録趙朴初大檀越詩』を贈呈しました。この詩集は趙朴初氏の詩を写経し東洋の智慧を表現したもので、中日間の心のつながりを促進する贈り物とされました。
式典の司会は宜黄県長・陳小青氏が務めました。