2024年4月16日、中国とマレーシアは《中華人民共和国政府とマレーシア政府による公用普通旅券および一般旅券所持者の査証相互免除に関する協定》に正式に署名しました。本協定は両国がそれぞれの国内法手続きを完了した後に発効し、両国国民の往来が正式に「恒久ビザ免除」の新時代へと突入することを意味します。

協定によると、公用普通旅券または一般旅券を所持する中国およびマレーシアの国民は、相手国にビザなしで入国することが可能になります。滞在期間などの具体的な実施細則については、後日発表される予定です。両国はすでに段階的な査証免除措置を実施していましたが、今回の協定により、その制度が恒久的な仕組みへと格上げされ、さらなる交流と協力の強化が期待されます。
マレーシアは中国人観光客にとって人気の海外旅行先であり、2023年には150万人以上の中国人観光客を受け入れました。また、中国はマレーシアにとっても重要な観光客供給国です。恒久的な査証免除は旅行コストの大幅な削減につながり、観光業の回復と発展を後押しするでしょう。同時に、経済・貿易・投資分野での協力にも多くの利便性をもたらします。
2023年12月から、中国とマレーシアは査証相互免除措置を実施してきましたが、今回の協定により、両国の協力関係がさらに高い段階に進みました。これは両国間の深い信頼と友好関係を示すものであり、マレーシアは中国と恒久的なビザ免除を実現した初のASEAN加盟国となりました。これは他のASEAN諸国にも良い前例を示し、地域統合の進展に資するものとみられています。
中国側は、「この措置は両国国民の往来および各分野の交流・協力をさらに促進し、中馬運命共同体の構築を新たな段階へと押し上げるものである」と強調しました。マレーシア側もこの協定を高く評価し、人文交流の深化、経済関係の強化、両国関係の全面的発展への貢献を期待しています。