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月曜日, 2025-07-21
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タイのデジタル経済が加速拡大、2024年の取引総額は460億ドルを突破 東南アジアの注目市場に躍進

2024年、タイのデジタル経済は力強い成長を示しており、取引総額(GMV)は460億ドル(約1.6兆バーツ)に達すると予測されている。これは東南アジアで第2位の規模であり、インドネシアに次ぐ存在となっている。電子商取引、オンライン旅行、フィンテック、人工知能(AI)などの多分野での急速な発展により、タイは地域のデジタル経済の重要な位置を確立しつつある。

報告によると、電子商取引はタイのデジタル経済の主力であり、2024年の取引総額は260億ドルに達し、前年比19%の成長が見込まれている。また、物流とデリバリーサービスも堅調に成長し、取引総額は40億ドルを超え、6%の増加が予想されている。特にオンライン旅行は最も成長が著しい分野であり、取引総額は100億ドルに達し、32%の成長率となる見込みだ。さらに、オンラインメディア(動画ストリーミング、音楽配信、広告、ゲームなど)は60億ドル以上の取引規模を持ち、7%の成長を示している。

デジタル金融サービスも好調で、2024年のデジタル決済の取引総額は1,410億ドルに達し、前年比5%の成長となる。デジタルローンの分野でも未返済残高が140億ドルに達し、28%の急成長を見せており、東南アジアで2番目の伸び率である。

また、AIとデータ基盤の整備も大きく前進している。2024年上半期にはデータセンター建設への投資が60億ドルに上り、データ処理能力は550%増加した。これは東南アジアで最も高い伸び率であり、タイのAIやクラウドサービスのエコシステム発展に貢献している。

Googleタイ担当者は、政府の「デジタルウォレット」政策や4年間の国家デジタル戦略により、世界の大手テクノロジー企業がタイに投資しやすい環境が整えられていると述べた。税制優遇や手続きの簡素化を通じて、イノベーションを促進する環境が構築されており、Googleもタイのデジタル経済の成長に貢献できることを誇りに思っている。

こうした追い風を受け、タイは従来の製造業・観光中心の経済から、デジタルとテクノロジー主導の新時代へと着実に移行しており、東南アジア地域で最も有望なデジタル転換のモデルケースの一つとなっている。

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