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火曜日, 2025-07-22
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世界で最も裕福な国発表!シンガポール1人当たりGDP15.7万ドルで世界をリード

最近発表した「2023年 世界で最も裕福な国ランキング」によると、シンガポールは1人当たり国内総生産(GDP)が15万7,000米ドル(約21万6,000シンガポールドル)に達し、堂々の1位となった。今回のランキングは各国の2023年における1人当たりGDPを、購買力平価(PPP)ベースで算出したもので、各国間の物価差を考慮した、より現実的な経済力の比較が可能となっている。

世界で最も裕福な国トップ5

ランキングのトップ5は以下の通り:シンガポール:15.7万米ドル,ルクセンブルク:14.2万米ドル,カタール:12.5万米ドル,アイルランド:12.4万米ドル,アラブ首長国連邦:8.8万米ドル。

シンガポールのこの輝かしい結果は、政治の安定、経済の自由、金融革新、社会の安全性など、多方面にわたる優れたパフォーマンスの証と言える。アジアの国際金融センターであり、世界的な貿易の要所である同国は、安定した成長を続け、世界中の資本や富裕層を惹きつけてきた。

アジア最高の1人当たり純金融資産

ドイツの保険・金融グループであるアリアンツ(Allianz)が発表した「グローバル・ウェルス・レポート」によると、2023年におけるシンガポールの1人当たり純金融資産は15万1,200ユーロ(約22万シンガポールドル)に達し、アジアで1位、世界ではアメリカ、スイス、デンマークに次ぐ4位にランクインした。

この統計には現金、銀行預金、保険、年金、証券などの金融資産が含まれており、負債を差し引いた後の「純資産」が基準となっている。比較として、世界平均の純金融資産は約3万2,000ユーロであり、シンガポールはその約5倍にも達する。

百万長者の割合は4.5%、世界5位

イギリス・ロンドンに拠点を置く投資顧問会社Henley & Partnersのデータによると、シンガポールには100万米ドル以上の資産を持つ富裕層が24万9,800人おり、世界で5番目に多い。これはシンガポール国民約22人に1人が百万長者であることを意味する。

このように多くの富裕層を惹きつける要因としては、シンガポールの優れたビジネス環境、安定した政治、低税率、質の高い教育、住みやすい生活環境、そして整備された法制度などが挙げられる。特に中国などからの富裕層ファミリーにとっては、資産運用、財産継承、生活の質の向上に最適な場所となっている。

政府の迅速な対応で国民の生活を支援

シンガポールは国民全体の資産水準が高い一方で、政府は低所得層や庶民の生活支援にも積極的に取り組んでいる。世界的なインフレ圧力と物価上昇に対応するため、政府は2022年から2023年にかけて通貨政策の調整、現金給付、補助パッケージの導入など多くの対策を実施した。

2023年9月には、政府が総額11億シンガポールドルに及ぶ支援パッケージを発表。各家庭には500シンガポールドル相当のスーパー商品券が支給され、低所得層にはさらに800シンガポールドルの追加補助金が配られた。これにより、物価高の影響を軽減する狙いがある。

「持ち家社会」の実現に向け、赤字覚悟で住宅政策を継続

住宅政策でも、政府は国民が手頃な価格で住宅を持てるよう支援を続けている。シンガポールの住宅開発庁(HDB)の発表によると、2023年度の赤字額は43億6,000万シンガポールドルに達し、過去最大となった。

この赤字は主に、市場価格より低い価格で分譲住宅を販売していることや、建設資材と人件費の上昇によるものである。それでも政府は「すべての国民に住宅を」という方針を堅持し、社会の安定と国民生活の基盤強化に貢献している。

世界経済の不確実性が高まる中、シンガポールはその柔軟性と先見性を活かし、持続可能な成長を目指している。フィンテック、グリーン経済、スマートシティ、研究開発などの分野でさらなる投資を行い、国際競争力を強化している。

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