マレーシア国立銀行(中央銀行)が発表した最新の速報統計によると、**2022年のマレーシアの年間経済成長率は8.7%**に達し、市場の予想を大きく上回りました。これはパンデミック後の力強い経済回復を示すものであり、**名目GDPは1兆7881.84億リンギ(約4063.64億米ドル)**にのぼりました。これにより、一人当たりGDPは約1万2400米ドルと算出されます。

第4四半期の成長率は7%に鈍化 第3四半期から半減
年間全体では好調だったものの、**2022年第4四半期の経済成長率は7%**に減速し、第3四半期の14.2%からほぼ半減しました。主要産業の多くで成長の勢いが弱まったことがその要因です:
製造業:第4四半期は3.9%増、第3四半期の13.2%増から9.3ポイント減少
建設業:10.1%増、前期の15.3%増から5.2ポイント減
サービス業:8.9%増、第3四半期の16.7%増から7.8ポイント減少
鉱業:9.2%から6.8%に減速
農業:1.2%から1.1%に微減
東南アジア各国でも成長減速の傾向
マレーシア同様、2022年第4四半期には東南アジア主要国でも経済成長率の減速が見られました。各国のデータは以下の通りです:
フィリピン:第4四半期は7.2%増、第3四半期の7.6%増から0.4ポイント減少
インドネシア:5.72%から5.02%に減速、0.7ポイントの下落
これらの数字は、域内経済が依然として拡大基調にあるものの、世界的な需要の低下とインフレ圧力により成長エネルギーが鈍化していることを示しています。
今後の展望:経済の課題とチャンスが共存
マレーシアは2022年に輝かしい成果を収めましたが、2023年は世界経済の不確実性の高まりやインフレ、外需の減退により成長鈍化のリスクが懸念されています。今後の政策では、内需の安定、外国投資の誘致、ハイテク産業への転換推進に焦点を当て、経済の持続的な強靭性と競争力を確保していく必要があります。